あなたのいない休日/平松愛理 94/10/21 7.8万枚
 この年のベストBメロ賞を受賞した曲である。とても切ないBメロが好きだ。
 まずBメロをイントロにして始まる。普通イントロというのは本編にはないメロディーか、サビをイントロにするのでBメロをイントロにするのは珍しいと思う。切ない始まりで期待させた後、夫であるアレンジャーの清水信之氏特有の「♪ちゃっちゃっちゃん」というSE(?)が入り、「素敵なルネッサンス」2番煎じのようなサビが始まる。
 なんだこんな曲かあと思ってAメロを聞いてるとまたBメロで切なくなり、サビで能天気になる。

 平松&清水がBメロに自信をもっていたというのはBメロをイントロにしただけではなく、2番のBメロを歌った後、インストでそのメロディーをもう1回流してからサビにいくところからもうかがいしれる。せっかく美しいBメロを生み出したのにもう少しなんとかならなかったのだろうか。
 しかしこのBメロをサビにするのはちょっとおかしい。そうするとやっぱりこのメロディはBメロになる運命で、それを発展させるサビ、それを超えるサビが作れなかったということだろうか。

 余談だが飛鳥涼の作る曲もBメロ>サビの曲が多いような気がする。「はじまりはいつも雨」もBメロはすごくいいのにサビは何それって感じ。

 歌詞の内容は遠距離かなんかで離れてしまった女性が、恋人に会いたいが男性にはどうやら新しい恋人がいるらしい。しかしそれを認めたくないという悲しい話である。僕はよくここの歌詞がいい!という話をするがそれはやっぱりいいメロディの時にそう思うことが多い。
だから
あの服買って 髪をカッコ良くして この鏡の中の私より キレイになったら会いにいこう
だけどあなたが前みたいに優しく電話くれるかもしれないからあと1日はまっていよう
(最初のサビ)
キレイになったらたずねよう けどもしも今心配してた通りに打ち明けられると恐いからあと1ヶ月まってみよう(2回目のサビ)
よりも
受話器の傍 多分いた人 私よりあなたを知っているの(1番のBメロ)
あなたのとこ送ったカンナ もう私のは花を咲かせたよ
恋とか愛 関係のない話しでもいい声が聞きたい
(2番のBメロ)
の部分の方が感動した。サビの歌詞もいいけどね…。